もしインド洋の島に映画館を出すとしたら
最近,よく将来のことについて聞かれるのだが,決まってこう答えるようにしている.
「インド洋の島で映画館をやりたい」
大抵の場合,冷やかな笑いをされて終わるのだけど,この間
「何の映画やるの?」
と聞かれて,そう来たか,と思ってしまった.
up-to-dateな映画と,
ローカル民が好きそうな映画と,
自分が好きな映画をだらだら流していくのをなんとなく夢見てたんだけど,
じゃあ自分が好きな映画はなんだろう,と思った.
ということで,見てきたなかで,10本くらい面白かったものをピックアップする.
自分用のメモです.
※
僕は映画を見るのが個人的に好きなだけで,
人に映画好きキャラでおせるほど詳しくないです.
1.es (原題:Das Experiment)
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
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高校生の時に「映画って面白いなー」って思わせてくれた作品.ドイツ映画.
スタンフォード監獄実験をベースにしたお話.
疑似刑務所において,看守と囚人役にわかれて,人間がどのように行動するかを観察する心理実験の様子が描かれている.
それを通して,人間が極限状態でどんな感じで行動するのかが上手に描かれてる,と思った.
2.トイストーリー (原題:Toy Story)
トイ・ストーリー スペシャル・エディション (期間限定) [DVD]
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いや,単純に好きだから(笑)
また見たいなー
3.(500日)のサマー (原題:500 days of Summer)
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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いわゆる草食系男子がちょっと変わった女の子サマーに一目ぼれして振られる話.
主人公の男が成長するサマが好き.
4.戦場でワルツを(英題:Waltz with Bashir)
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
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監督が実際に体験した1982年のレバノン内戦の記憶に関する映画.
アニメで戦争映画を描くという,新しい試みみたいなのが面白い.
イスラエルの映画で,周辺諸国で発禁を食らいまくったといういわくつき.
5.ロスト・イン・トランスレーション (原題:lost in translation)
- 出版社/メーカー: アーティストフィルム
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日本にやってきた大物俳優が,さみしさを感じ,
日本で知り合った同じアメリカ人に淡い恋心を抱く話.
異国の地でさみしさを感じる感覚はなんとなく共感できたのと,
それを描く舞台を日本にするとこう描かれるのかーってのに随所に「へぇー」って感じがあったので面白かった.
僕は日本でその感覚を味わうことは死ぬまでないので,
そう思いながらこの映画を見るとなんか不思議な感じになる.
同じく,そっか東京は外人から見てこう描かれるのかーというのに
the fierce imagination of Haruki Murakamiという描きものがあるので,紹介しておきます.
NYTimesの記者が,村上春樹を大量に読んでから東京に訪ねる話.
6.全部フィデルのせい(原題:La Faute à Fidel!)
- 出版社/メーカー: ギャガ・コミュニケーションズ
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反体制運動に従事する父と,中絶反対団体に従事する母の間に生まれた子供アンナを通して,
大人の矛盾を描くお話.
終始子供の目線というのが推しだと勝手に思っている.
フランス映画らしく,もりあげてハッピーエンド,みたいなオチにしないのが好き.
7.扉をたたく人(原題:The Visitors)
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アメリカの大学教授が,ニューヨークで,アフリカ移民から伝統楽器ジャンべを習う話.
アフリカ移民は不法入国でしょっぴかれ,そのあたりの社会問題を描きつつ,基本はハートウォーミングな感じのお話.
8.オーケストラ!(原題:Le concert)
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30年前,ソ連で行われたユダヤ人排斥により,解散に追い込まれたポリジョイ楽団.
当時の指揮者は,まだ夢を捨てきれず,コンサートホールで掃除する人として働いている.
ある日,パリの有名コンサートホールからFaxでオファーが来たのを見て,主人公がそれをがめる.
当時の楽団のメンバーを集めて,新進気鋭のパリのソリストを呼び,コンサートを開くお話.
当時の楽団のメンバーはロシアからみんな偽造パスポートで不法入国した揚句に,
練習には全く行かずに不法就労しだしたりと,笑える部分も結構ありながら,
歴史をバックボーンにしたり,特に最後15分のオーケストラの演奏シーンは本当に圧巻.
9.イントゥ・ザ・ワイルド(原題:Into the Wild)
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社会の矛盾に我慢できず,大学卒業と同時にアラスカに旅立つ若者の話.
旅の途中でいろんな人に会いながら,主人公の考え方が変わっていく様を描く.
落とすところにきちんと落としているのがアメリカの映画らしいけど,
そういう偽善臭さを差っ引いても,面白かった.
10.ヒョンスンの放課後(原題:A State of Mind)
ちょっと一風変わった映画の紹介.イギリスの映画.
北朝鮮のアリラン祭のマスゲームの演者である女の子を追うドキュメンタリー映画.
北朝鮮の庶民はこんな風に考えるんだーというのが,素直に衝撃だった.
「将軍様にお見せできると思うとわくわくする」
「アメリカは我が国を孤立させようとしているが,耐えなければならない...」
いやまぁとにかく,こういう国があるんだ,というのが素直に衝撃.
こっち(北朝鮮 マスゲームにかける青春)から見られます.
ぱーっと10個思いつくままに並べてみた.
ただ思いついた映画を10個並べたんだけど,少し意識したのは,
「異文化」や「違う考え方」の追体験にフォーカスされてそうな映画をたくさん選んだことかな.
トイストーリー,500日のサマー,イントゥ・ザ・ワイルド以外は大体そんなタイプの映画.
映画の醍醐味は,そういうのが簡単に見られるところだと個人的には思っている.
##追記
インド洋の島で映画館やるなら,
ハリウッドの映画はやらないだろうな.
山もなければオチもないようなフランス映画を基軸にしたいとふっと考えた.