マダガスカルに行きたい人のための一般的な情報2

マダガスカルに行きたい人のための一般的な情報1に書いた内容の続きです。


0.概論

i.魅力

ii.どうやっていくのか

iii.ガイドブック

1.お金

i.アリアリ

ii.ユーロ、米ドルなどの外貨

2.言葉

3.交通

長距離
i.タクシーブルース

ii.飛行機

iii.チャーター

短距離
i.タクシーなど

ii.バス

4.ガイド

5.感染症

i.下痢

ii.マラリア


のうち、3から書きます。

1-2は前のエントリをご参照ください。



3.交通


主に国内の交通手段について書こうと思います。

この国はこれがとにかく肝です。

なぜなら、この国で見るべきものがあちこちに点在しており、

その間には何も観光資源はないため、必ず何かで移動しないといけないからです。


最初に長距離の移動手段から。


この国は、移動するには、根性かお金が要ります。


移動手段をあげると、


長距離
i.タクシーブルース

ii.飛行機

iii.チャーター


端的に述べると


i.タクシーブルース

マダガスカル庶民の足、ただし観光客が乗るようには全くできてない。


ii.フライト

一番楽、だがしかし予約が大変。高い。


iii.車のチャーター

思いつきでも乗れる。運ちゃんとしゃべれると楽しい。フライトと同じく高い。



詳細


i.タクシーブルース

国内長距離バスのことを言います。

バスと言っても大きめのワゴンみたいなものが多いです。

タクシーブルースについての詳細な記述は


その名はタクシーブルース マダガスカルを失踪中(深沢秀雄 マダガスカル研究のページ)


Taxi-brousse, Lonely Planet pp.284-285


を参照されるとよいです。


なので、僕が旅で感じたことを書きます。


以下の項目を書きます。


乗り方


特徴

・安い

・庶民の感覚が分かる

・窮屈

・道路の状況が悪い




乗り方

街にあるタクシーブルース乗り場に行く。

あとで述べるように、窮屈、さらに満員になるまで出発しないので、

タクシーブルースを使うなら、前日までに予約をしに行った方がよい。


タクシーブルースは、バスが何時からどこそこ行きが発車しますスタイルではなくて、

いくつもの会社が参画していて、乗り場に行くと、とにかくいろんな車がある。

基本的には値段は変わらない、らしい。

前日までに朝一発のタクシーブルースを予約すると通路側、あるいは窓側の席に座れる。


当日行くと、いつ発車するかわからない上に、真ん中に座らされる。

これが極めて苦痛。


ちなみに、英語はほとんど通じない。

フランス語を単語で出して、行き先を怒鳴ると予約してくれる。

フランス語かマダガスカル語が話せないと田舎だと本当に笑われる。

変な話だけど、「じゃぽね」(日本人です)と先に言っておくとあしらわれることはないと思う。

ただ、ぼられる可能性もある。



また、例えば、キリンディー保護区やペリネ保護区に行きたい場合、

地球の歩き方などには

「キリンディーに行くためには、チィンギー行きのタクシーブルースを捕まえて入口で下ろしてもらう」

みたいな記述がある。

これを見ると、「帰りはどうするの?」と思うが、


帰りはおろしてもらった場所に立ち、タクシーブルースが通りかかるまで待つ。


先ほども述べたように、タクシーブルースはたくさんの会社が参画しているので、

1, 2時間も待てば必ず来る。(だがしかし、乗れるかどうかは別)


僕は、ペリネ保護区からタナに帰るときにこれをやった。

30分くらい待ってたらタクシーブルースが通りかかったので、

道路の真ん中に出て跳ねて"Stoooooooooop!!!!!!"って叫んでとまってもらった



特徴

・安い

アンダシベ-アンタナナリボ間が4000Ar(2時間半、160円)

タマタブ-アンタナナリボ間が26000Ar(9時間、1000円強)

フォードーファン-イフシ間が60000Ar(34時間、2400円)


空路に比べたら安い。

フォード―ファン-イフシ間はあとでも述べますが悪夢です。


・庶民の感覚が分かる

マダガスカルの田舎町に寄りながら、目的地まで向かいます。

その場所その場所でそこの人たちの暮らしが良く見えます。

また、乗っている人も庶民です。

タクシーブルース乗ったら、英語しゃべる人は1人いるかいないかですが、

そういう人と話すと、マダガスカルの暮らしがよくわかります。


ちなみに、観光客は乗らないものと思われているらしく、

Where do you live in Madagascar? in Tana? Why did you move to Madagascar from Japan?

と聞かれました。moveを使われたのは衝撃的だった。


それとたまたま英語話せる人と知り合いになったおかげで、たまたまヒッチハイクできました。


・窮屈

10人乗りのワゴンに17人乗っていました。

端の席か助手席を確保するのは、長旅では必須です。必ず前日までに予約しましょう。


・道路の状況が悪い

マダガスカルは本当に道が悪いです。

ロンリープラネットにroughと書いてあれば、大抵がroughだと思います。


有名なサザンクロス街道(国道7号、アンタナナリボ-チュレアール間)はある程度道路状況がましでした。

フォード―ファン-イフシ間は、国道13号という、マダガスカル人でも震え上がるような道でした。500km移動に34時間かかったあたりが全てを物語っている。



短距離

街の中の移動の話

大きく分けて2つあります。

・タクシー

・バス


・タクシー

タクシーが誰向けにあるのか、街によってまちまちです。

例えば首都であれば、確実に裕福層向けにタクシーが存在しています。

ちょっとの移動で4000Arします。

ちなみに首都のタクシーは交渉可です。


例えばフォード―ファンであれば、一回乗るのに1000Arと、庶民向けです。

その代わり、とにもかくにも相乗りします。

街にタクシーがうろうろしていて、誰が乗っていようとも庶民がそれを捕まえて乗る、というスタイルができていました。


とはいえ、マダガスカルの都市部は見るものもないうえにそんなに大きくないので、

歩いて道に迷ったら捕まえる程度でいいと思います(首都を除く)


大抵は街中-空港は高いです。



なお、人力車が普通に走っています。

これは乗る機会がなかったのですが、タクシーよりは安いらしいです。


・バス

首都はタクシーブルースではないけど、バスが発達しています。

タクシーが4000Arに比べて、バスは200Arで乗れます。

ただ、致命的に言語が通じない。フランス語も通じるか怪しい。

さらに、路線が複雑なので、言語ができないと乗れないし、聞いても相手にしてもらえません。

実際、首都でマダガスカル人と一緒に乗った時は何の苦もなく乗れたのですが、

自分一人だと、乗せてもらえませんでした。

あらかじめ行き先が分かっていて、何のバスに乗るのかさえわかっていれば、むすっとしていればよいので、乗せてもらえると思います。



4.ガイド


結論からいいます。

この国では、ガイドがいないと旅行ができません。

でもそんなに高くないので、積極的に雇いましょう。特に保護区では必須。

一日拘束してものすごくいいガイドで車込みで120000Arだったのには感動した。

ただ、首都では質も低いのに高額(といっても20000Arとかだけど)要求されたりするので、事前に調整しましょう。



どこで雇うか、ですが、

大抵は、モロンダバみたいなみんな行くところだと、空港にガイドが群がっています。

で、観光客を取りあいます。


あるいは、保護区や観光名所の入口でうろうろしていると話しかけられます。


モロンダバはよく日本人がくるらしく、日本語を勉強しているガイドがいました。

本当にこの人はいい人だったので、気になるのであればWho speaks Japanese?とか聞けば出てくると思います。


保護区は、ガイドと一緒ではないと入れないことになっているし、

実際、ガイドと一緒ではないと、厳しいです。

大抵のガイドは英語で案内してくれます。



なお、首都はちょっとだけ文化遺産が存在し、その前にもガイドがいます。

首都は物価が高いためか、ガイドも高いです。しかも別にいらないかな、というのが個人的な感想でした。参考までに。



5.感染症


最後に、気をつけるべき病気について書きます。

結論から言うと、外務省の世界の医療事情マダガスカルは大体正しいです。

実際に旅行者が注意すべきなのは下痢とマラリアです。


i.下痢

途上国を旅行するなら下痢くらい当たり前だよね、くらいの覚悟と楽観をもって旅行したほうがよいでしょう。

実際、僕は1週間やられてました。日本人に薬譲ってもらってようやくなんとかなりました。

地元民向けの物は、衛生状態はそんなにいいとは言えません。

市場で物を買うと、焼いた魚とかおいてあるのですが、いつ焼いたんですか、というかそれそのまま置いとくとハエたかるよね、というかたかってるよね、といった感じでした。

僕は生野菜食ったからなのか、市場でバナナ食ったからなのかわかりませんが、とりあえず腹を壊しました。


cook it, boil it, peel it, or forget it.

調理するか煮るか剥くかしなさい、さもなくば諦めなさい。

この言葉を胸に刻んで旅行をしましょう。


ii.マラリア

結論から言うと地元民の情報を合わせると「東側は危ない。西と南はそこまででもない。首都圏では大丈夫。」です。


まず、マラリアは、熱帯性マラリア、という悪質なマラリアにかかると5日以内に治療を開始しないと死ぬ可能性が高いです。

首都には、フランスの出先機関があったりしてマラリアにかかったら収容されるべき場所があるのですが、地方に行くと薬がないという事態が推測されます。

実際、地方の病院はユニセフからの寄付で薬がある状態です。しかしながら、マラリアの薬で、今のところ最強とされているメフロキンは、8錠で140000Arします。


ということで、蚊にさされないようにするのが一番の予防です。

蚊帳がないような宿に泊らない。蚊取り線香を持ち歩く。などなど。

なお、森林で暮らそうとする人、流行地域へ行こうとする人は、最初に首都に寄ってから、メフロキン製剤のラリアムを購入してから向かうとよいでしょう。

予防薬として飲むそうです。1錠で週1回持ちます。


とは言えども、さしてマダガスカルではマラリアは流行ってないようです。

特に中央高地では、大学生に「マラリアにかかったことあるか?」と聞いたら「ない」と答えていました。


しかし注意すべきなのは

雨季から乾季への変わり目で旅行をする人、

東側へ行く人

だそうです。

西も南も、雨季から乾季に旅行する人は、十分に気をつけた方がいいです。

東はサイクロンの通り道なので、あまり開発が進んでいないようです。それゆえ、マラリアも年中危ない、と言われました。



また、マラリアの流行地域に滞在したことがある人は、1年間献血にいけません。

居住したことある人は、3年間献血にいけません。

WHOのInternational travel and healthで、どこが流行地域か、あるいはどのような対策をすればいいのか、が見られます。