宇多田ヒカル - WILD LIFE

twitter宇多田ヒカルを見かけて、ちょっと曲を聞いてみていいなぁ、と思い、
必死こいてライブチケを取って見てきました笑。
軽い気持ちで先行抽選出して落ちたから、一般で本気出して取りに行った、というのが正しい笑。


徹夜で並んでチケとれたんだけど、並んでも取れなかった人が大多数だったらしく、
いろんなファンに申し訳ない気分になったので、
ファン歴(?)一か月とかだったのですが、チケ取ったその日から必死にCDを毎日2,3枚聞く生活をしていた笑。


セトリ

M1. "Goodbye Happiness"
M2. "traveling"
MC.1
M3. "Take 5"
M4. "Prisoner Of Love"
M5. "COLORS"
M6. "Letters"
MC.2
M7. "Hymne a l'amour 〜愛のアンセム〜"
M8. "SAKURAドロップス"
M9' "Eclipse"
M9. "Passion"
M10. "BLUE"
M11. "Show Me Love (Not A Dream)"
MC.3
M12. "Stay Gold"
M13. "ぼくはくま"
M14. "Automatic"
M15. "First Love"
M16. "Flavor Of Love"
M17. "Beautiful World"
M18. "光"
MC.4
M19. "虹色バス"
EN1. "Across The Universe (R.I.P. for John Lennnon)"
EN2. "Can't Wait 'Til Christmas"
EN3. "time will tell"


しょっぱなGoodbye Happinessでびっくりした。
コレ多分アンコールだろうな、と思っていたから笑。

Prisoner of Loveのあたりから、愛のアンセムのあたりまでは結構ひやひやする展開だった。
Prisoner of Loveは完全に原曲負けしていた印象。
あのキーであのリキの入れようをライブで再現するのは結構しんどいかも。
Lettersもストリング入れて最初やりつつ、最後は打ち込みで盛り上げる展開だったのだが、
客がついていけてない感じがあって、どうのっていいのかわかりかねている雰囲気はあったかな。
愛のアンセムも、CD聞く限りフランス語のほうと日本語のほうで若干歌い方を変えている印象だったのだけど、
日本語のほうだけをやっていた。やっぱあの歌い方の感じ難しいのかなーって思った。
(後で述べるけど、Across the Universeで、宇多田さんそんな印象もってマジごめんなさい、って思った笑。)


SAKURAドロップスのあたりから、なんか調子出てきたのかな、って思っていました実は。
この後、宇多田は衣装替えで、その間、
ULTRA BLUEに入っているEclipseというインスト曲をキーボーディストが延々とやっていた。
その昔は、こういうインストライブばっかり行ってたので、「やべええええええええ」って思っていた笑。


Eclipse→passionの流れで生バンド投入。このバンドアレンジが結構凝っていた。途中でSanctuaryをはさんでいた。
その次のBLUEは、多分この全曲の中で一番きつい部類だろうけど、コーラス使わないで歌いきっていた。
Show me loveは、バンドアレンジに最適な曲だと思うんだけど、かなり緩急をしっかりつけてやっていた。
マジでここら辺は神流れだった笑。
いやまぁハードロック畑だった人なんてこんなもんですよね笑。


ここらへんでアンコールにcan't wait 'til Christmasが入って、ラス1は光だろう、って予想してたんだけど、
前者は当たったけど、後者はものすごく外した笑。


stay gold→ぼくはくまを皆に歌わせる展開。


ここからまた生バンド投入して、ぶっちぎるモード。
個人的に見物だったのは、光。
これCDで聞くとほぼ全部コーラス重ねているんだけど、(19歳がこの曲作ったと思うと納得できるんだけど笑)
これを最近の展開である、あんまりコーラスを重ねないのとどう共存させるのかなぁ、といったところ。
それともコーラス重ねてくるのか…といった感じだったけど、
結局宇多田は「今の方針」で勝負していた、ととらえた。
あんまりコーラス使わないで、自分の歌声一本で勝負する感じ。
これでちゃんと聞かせていたからすごい。
(というか前半のコーラス垂れ流しの曲はだいたい悪い方向に働いていたきがする笑。)


虹色バスはBLUEとともに、ベストでもなんでもない曲。
MCで「みんな思っていることは一緒なんだなーってのを歌にしました」と言っていて、
この曲ってそう思うと、結構えぐく聞こえる笑。


アンコールのAcross the Universeは、最近の宇多田が身に付けたであろう、
高域を重ねまくる手法じゃなくて、中域一本で勝負に出ていた。
いや、これクソうまかった笑。


で、やっぱりCan't Wait 'Til Christmasをやった。
これは予想がついた笑。


最後はなんだろうな、と思ったらまさかのTime will tell.
そう来たか…と思わされた。



全体として、
なんで活動休止すんのかなーって思ってこのライブを見に行った。
実は作風や曲で前面に出してくる声域がなんとなく変わっている気がしていて、
そこで作品づくりに行き詰ったのかな、って気がしていた。
でもなんとなくそれはピント外してたのかな…なんて思ったり。


がーって1カ月で全作品を聞いたので、
どういう変遷だったのか、というのをざっと把握する機会には恵まれたのかな、と思う。


最初は多分勢いだけでやってみて、
Deep Riverとかでかなり「埋める」ような技巧に走り、
(デザインしすぎるデザインは売れない、って言われてるのと似たアナロジーを感じた。
いや宇多田は売れてるんだけどね。)
で、最近になって、中域で勝負するようになった、感じかな。


ただ、今後どう舵取りをするのかな、って考えると、
このままのないストックでむりくりカツカツになりながら勝負するよりかは、
ここで一息入れるのは、悪くない選択肢だったのかな、と思う。
成長しながら勝負し続けるのは疲れることなんだろうな、と思う。


それと、ざーっといろいろ聞いて思ったけど、
宇多田ヒカルはライブアーティストではないだろうな、と思っていたけれど、
やっぱりそうだったな、って思った。
普通のバンドなり歌手なりなら、
(とくにバンド、ハードロックバンドをよく聞いてきた身からすると)
ライブからたたき上げられるのが普通で、
スタジオ盤はたいていにおいて「つまらない」なんてこともしばしば起こる。


宇多田はスタジオ盤がかなりいじってあるので、ライブどーすんだろうな、と思ったけど、
コーラスを流したりとかしながら対応していた。
(こういうポップのライブに行くのは本当に初めて。
BONNIE PINKアンダーグラウンドから出てきたような、
ライブで叩きあげられているような印象を受ける。)
そういう意味で、ポップ畑だなーと思うし、
(選曲もマイナー所を狙ってこないのは今回のライブの位置づけと、
ポップ歌手という観点からなんとなく合点がいく。)
ライブでアドリブパフォーマンスを出すというのとは無理な相談になってくる。
そういう意味合いにおいて、ライブアーティストではなかったな、って気がした。


シャンソンに挑戦、みたいな感じの愛のアンセムは、そういうところを打破できればいいんだけど。
そしたらもっと強くなる気がする。


何はともあれ、活動休止前の最後に立ち会った。
「得意なことばっかりしていると馬鹿になる気がする」とラジオで言ってたけど、
同意できる。
僕には僕の道があるんだなぁ、と最後に思わされながら、
宇多田ヒカル横浜アリーナの花道を後にして、活動休止に入って行きましたとさ。


しかしまぁ、活動休止、って実感わかなかったけど、
今ここで宇多田の曲聞くと、
これ歌ってる人はどこぞでのんびりしているのかな、この間ライブしてたのに。
って思うと、不思議な気分である。