論理のスキルアップ - 実践クリティカル・リーズニング入門
- 作者: アントムソン,Anne Thomson,斎藤浩文,小口裕史
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 2008/01/01
- メディア: 単行本
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を読了。
なんだろう、これ、就活本なのかな?
ロジックの運びをどこまで精査できますか、ということを練習問題つきで考える本。
ある主張から結論に結びつけるときに、その主張からはたして言えるの?ということをひたすら考える。
たとえば、数学の問題なんかでも○○のとき△△であることを示せ、というのがある。
いや△△でしょ…といいつつも、○○からは直接言えないなーって思うとき、ここのロジックのジャンプをうめうめしていく。
そんなイメージの本。
使われているのはもちろん数学の問題ではなくて、日本語。
そのロジックのフローがちゃんとしていますか、ということをひたすら精査する。
この文章の仮定はなんだーとか、結論はなんだーから始まり、
最後には、言葉の定義と要約させるというファンダメンタルなところにまで達する。
まぁ、特に感想もないのだけど、2点だけ思ったことを述べる。
・ロジックの運びって窮屈だね
なんとなくだまされそうになることが何度かあった。
いちゃもんと紙一重なところもある。
しかしながら、ロジカルなもの、ってこういうものなんねーって思う。
表現の自由、というと変だけど、のびのびとしたものってのは、
だまし方にあるんじゃないかな、って思ってしまった。
小説の文章をはたしてこういう風に読むか、と言われたら、読まないと断言できる。
いや中にはカフカみたいなロジカル的な意味で読んでてこぎみいいものもあるけどさ…
このロジックを使いこなせた上で、ここに縛られないのは必要な観点かもしれない。
こういうものを読むと何度も思うのは、論理は一個の考え方にすぎないのだ。
これは強く頭に入れておかねばならない。
ロジックで説得してくるものばかりじゃないしね。
はたしてインプロビゼーションがロジカルがちがちか、と言われたらそんなんじゃない気がするし。
※
よくある「社会に出てから勉強したことなんてつかわねーんだから、別に勉強しなくてもいいじゃん」や
「ロジカルなんて窮屈だから俺は感覚で生きるぜ!」っていう主張とも違います。
・でもなお地頭ってこういうことなんだね
ロジックの運びがちゃんとわかっているっていうことは、
本を読んで仮定から結論までをきちんと論理で密にできることを言う。
こういう頭の運びを自分でできるとなると、
他の分野も勉強しやすい。
こういうことを意識する分には、
論理で書かれたものを理解するのに早くなるので、
こういうことはきちんと押さえておくのがいいのかなーって思う。
ロジカルにものを汲み、アウトプットに戻すときの手法を垣間見た気がする。