(500)日のサマー 二度目

(500)日のサマー
を見ました。
以前紹介したような話。


この映画を2度目に手に取った理由として、
小品な作り込まれた映画を見たいなーと思ったから。
Air Franceの飛行機の中で、PaPaというフランス配給の小品な映画を見て、思いだした。
PaPaについては、また今度。


以前も書きましたが、
小悪魔サマーと「恋を信じる」男トムのお話。

運命なんてまやかしよ、というサマーと、
いやそうじゃない絶対にある、というトム。


やがて二人は友達を超えた関係になり…


という話なんだけど。
感想は前とあまり変わらないから、以前のを見てもらうとして。


この映画、男が見るか女が見るかで、かなり感想が違う。
僕はある程度トムの気持ちが「わかるなぁ」と思いながら見てたのだけど、
とあるブログで、サマーがトムを「運命の人」だと思えなかったポイントを2点指摘していた。


一つは、よってきたナンパに対してサマーをかばわず、ただ殴りかかっただけのところ、
もう一つは、映画「卒業」を見て、トムがサマーに「ただの映画だから」と言ったところ。


細かいところ見てるなぁ、俺はこれに気付けなかった。
ただ単に、サマーが小悪魔だと思って、男の話だと思って見ていた。
感情移入すると、こういうことが起こるんだな、と思わされた。


さて、やっぱり好きだったのはこのシーン。
サマーに婚約者ができたことに気付いたトムが、
無気力ながらも、職場に出てくる。
で、ミーティングに行く。
他の人が作ったカードを滔々と否定し出す。


あまりにもゾクゾクしたので、このシーンのセリフを全部書き取ったので、転載します笑。
Go for itとYou can do itというメッセージカードに対して滔々と否定するシーン。
猫(Pickles)がビルから飛び出す写真とともに、このメッセージが添えられている。
Mr.Vanceというのは上司です。



No disrespect here but this is totally shit. Go for it, You can do it, that's not inspirational. That's suicidal. If Pickles goes for it right there, that's a dead cat.
These lies, we are lairs. Why people buy these things? It's not 'cause they want to say how they feel but they can't say how they feel or they are afraid of.
We provide the service that lets them off the hook. You know what? I say, to hell with it! Let's level with America. At least let them speak for themselves!
Right? I mean, look! What is this? What does it say?
"Congratulations on your new baby." Right? How about "Congratulations on your new baby. That's for hanging out. Nice knowing you."
How about this card? I know where this is going. "Happy valentine's day, sweetheart. I love you." That's sweet! Ain't love grant?
This is exactlly what I'm taking about. What does that even mean, "love"? Do you know do you, anybody? If somebody gave me this card, Mr.Vance, I would eat it.
It's these cards, and the movies, and the pop songs -they are to blame for all the lies, and heartache, everything.
We're responsible, I'm responsible. I think we do bad things here. People shoud be able to say how they feel -how they really feel. not you know, some words that some starangers put in their mouths. But that don't mean anything.


...Sorry, I'm sorry, I quit. There's enough bullshit in the world without my help.


といって、やめてしまう。
もともと、落っこちてあきらめかけていた建築の職業を探し始める。



以前も書いたけど、
やっぱり僕はこの映画ではこのシーンが大好きだ。
一番の見どころだと「僕は」思った。
2度目みても、このシーンは本当にゾクゾクする。


なんでこんなことをトムが言い出したか、というと、
やっぱり今まで信じていた「運命」だとかそういうものに対しての懐疑の目線だろう。
信じられなくなった、でも今までそんなことをそれっぽく使っていた。
そしてそういう職業であったカード作成というものに嫌気がさした。
自分の気持ちに正直になるべきだ、という思いもあって、建築をもう一度志した。


まぁ、あんまりこのシーンだけを滔々と語っても、
それもそれで映画としての全体感を損なう気もするので、やめておきます。



この映画、ちゃんとオチも付いていて、爽やかだなーと思いました。
嘘だ、と言い出したトムが「世の中にあるのは偶然だけ」という結論に達したのも、
なんか納得がいく。


DVD1000円だし、買おうかなぁ。
でも、いつか、この映画を観なくてもいい日が来るといいな、と思っています。


この映画は、弱い人へ。

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Trailerみると、映画の見どころはどこにあったのかな、と思ってしまう。