最近読んだ本

最近読んだ本を。

あとでまとめて書きたいな、と思うものもあるし、
さらっと紹介したい本もあるかな笑。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質


旧日本軍が「戦略として」どうして大東亜戦争に敗れたか、というお話。
大抵の場合、この手の議論は「どうしてこのような戦争に及んだのか」
というお話になりがちだが、そうじゃなくて、もっと戦略としてどう評価されるべきか、
というお話。


僕は頭が右でも左でもないので、戦争自体の評価は特に積極的にしてないのですが、
組織論の話として面白い。


ケースを6つ分析して、旧日本軍がどのような組織だったか、
特にアメリカ軍との戦略の差はどこにあったのか、という説明がなされる。
これはいつかまとめたい。


歴史の教訓―アメリカ外交はどう作られたか (岩波現代文庫)

歴史の教訓―アメリカ外交はどう作られたか (岩波現代文庫)

歴史の教訓


かの有名な藤原帰一先生の授業に一年半ほど前に出ていたとき、
なんどもこの本を引用していた。

アメリカ軍は近代戦を戦いぬく組織力があるんだ、すげー、
って無意識に「失敗の本質」で思われてたわけだけど、
アメリカもアメリカで外交史でたくさんの失敗している。


歴史上の「こうであっただろう」という参考を、
あまり深く考察せずに行い、あるいは無視して、さまざまな失敗をした様をケースを元に暴き出す。


結論は「歴史は歴史家に、そして歴史家に提案させなさい」という話なんだけど、
それより前に、「アメリカは、10年20年のうちにアメリカ型経済が無遠慮に入って行った国からしっぺ返しを暗いだろう」的な話があった。
1970年代の話。
見方によっては911っぽいことが起こることを予言できていたのかもしれない。
ということで、それなりに話題になったらしい。
これもいつかまとめたい。


方法序説 (岩波文庫)

方法序説 (岩波文庫)

方法序説


科学史だと一番最初に出てくる人、らしい。
少なくとも僕はそうならった。


われ思う、ゆえに我あり。


この一言は、「すべてのことに懐疑的にならないと真理は発見できません」というデカルトの根本思想があって、
その懐疑に耐えうる人として、「思考するゆえに私は存在する」という話。
ちなみに私の存在まで懐疑的になれるので、そうなると私が考えていることすら信用できない。
そんな中、客観性の担保として「神」というものが存在することを示す。


特に物理をちょっとやったことがあるなら、「あ、なるほどね」って思えるような書き方。



これもいつか…


コーチング・バイブル―人と組織の本領発揮を支援する協働的コミュニケーション (BEST SOLUTION)

コーチング・バイブル―人と組織の本領発揮を支援する協働的コミュニケーション (BEST SOLUTION)

コーチングバイブル


人と話すことに悩んでいたときに読んだ本。
人のしたいことは何か、どうしたら人は自分でそれに達成することができるか、
というところに着眼して、プラティカルなコミュニケーションスキルを分類した本。


確率論と私

確率論と私

確率論と私


確率微分方程式創始者伊藤清の本。
伊藤清の数学観が分かった上で、確率論の現在に至るまでの流れの中で、
伊藤清がどのような仕事をしたのか、がわかる本。


この本自体は軽いエッセイなんだけど、
いわゆる測度論的確率論の話が少しわかってないときついかも。
Kormogrovが公理化した確率論の話から、
Lévyが構築した理論を見通しを良くしたという仕事から入って、
確率微分方程式を考え出したよ、というお話。


いくつかの定理をしらないと、ちょっと面白くないかも。
なんだけど、こういう確率論をやる人は本当に限られてるから、なんともいえんね笑。


The Elements of Style, Fourth Edition

The Elements of Style, Fourth Edition

The Craft of Research (Chicago Guides to Writing, Editing, and Publishing)

The Craft of Research (Chicago Guides to Writing, Editing, and Publishing)

  • 作者: Wayne C. Booth,Gregory G. Colomb,Joseph M. Williams
  • 出版社/メーカー: University of Chicago Press
  • 発売日: 2008/04/15
  • メディア: ペーパーバック
  • 購入: 3人 クリック: 41回
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the elements of style
the craft of research


英語の文章の構成の仕方の本。
下は、研究のはじめ方から論文の構成のしかたまで書いてある本。


英語の文章を書くときに本当に参考にしています。


「型」というものについてものすごく考えさせられた。
「型」と向き合う、という視点をくれた本でもあります。


Norwegian Wood (Vintage International)

Norwegian Wood (Vintage International)


Norwegian Wood


ノルウェーの森を英語で読んだ笑。
もともと翻訳文学は、原文で読むべきだ発想がはって嫌いだったのだけど、
原文を楽しめるほどの語学力がつくのはいつやら、となって大学2年の後半でぼちぼち読み始めた。
じゃあ逆に日本語の外国語への翻訳はどんな感じなんだろう、と思って手にとった。


ノルウェーの森は読み返すたびに発見がある。
今回は渡辺と直子の話じゃなくて、渡辺と緑の話だと思って読んだ。

読むたびに「ながさわさんにはなれねぇなぁ」と思わされる。
一番あこがれるのはこの人なんだけどね笑。


とはいいつつ、ハルキストは卒業してしまったうえに、
ノルウェーの森が春樹文学をもっとも実現した形だ…!というつもりもなく。


しいてそんなもの挙げるなら


回転木馬のデッド・ヒート (講談社文庫)

回転木馬のデッド・ヒート (講談社文庫)

回転木馬のデッドヒート


だと思っています。
これは定期的に読み返す。



最近読んだ本はこんな感じ。
これらの本はずっと積んでて、ようやく処理したんだけど、
またamazonからいろいろ仕入れたので、しばらくそれらの処理に追われそうです笑。